亡くなった人の遺産の種類によって、
遺産相続手続きの流れは、若干違ってきますし、
手続きに必要な書類も違ってきます。

しかし、遺産相続手続きの前提として、
用意しておかなければならない書類については、
共通する部分があります。

まず、どの遺産相続手続きにも共通して必要になるのが、
亡くなった人の出生から亡くなるまでの連続した戸籍謄本類と、
相続人全員の戸籍謄本類です。

亡くなった人の出生から亡くなるまでの連続した謄本類というのは、
具体的には、亡くなった人の除籍謄本、戸籍謄本、
原戸籍謄本という3種類の謄本類のことです。

ただ、謄本の種類としては3種類なのですが、
亡くなった人の除籍謄本や原戸籍謄本は、
それぞれ何通か存在しているため、必要な謄本の数はもっと多くなります。

ではなぜ、どの遺産相続手続きにも、
亡くなった人のすべての謄本類が必要かと言えば、
それらの謄本類の内容から、相続人全員を正確に特定できるからです。

逆に言えば、亡くなった人の出生からのすべての謄本類が無ければ、
亡くなった人の相続人が誰々なのかが正確に特定できないため、
どの遺産相続手続きも、進めることができないということになります。

スポンサーリンク


次に、亡くなった人の銀行預金、株、
不動産などの遺産相続手続きには、
それぞれの手続き専用の申請用紙的な書類が必要です。

たとえば、銀行預金の相続でしたら、
各銀行で相続手続きのための用紙を用意しています。

ただ、その用紙のタイトルは、
銀行によって、相続届であったり、相続手続き依頼書であったり、
その他の名称であったり、枚数も1枚~4、5枚と様々です。

そして、遺産分割協議書や遺言書が無ければ、
その銀行専用の用紙に、必要事項を記入して、
相続人全員の署名と実印の押印が必要になります。

また、株の相続でしたら、銀行の相続と同じように、
各証券会社で相続手続きための用紙を用意していますので、
それらの用紙に、必要事項を記入することになります。

もし、遺産分割協議書や遺言書が無ければ、
証券会社が用意している用紙に、
相続人全員の署名と実印の押印が必要になるのです。

なお、不動産の相続については、
銀行の相続や株の相続とは違い、
全国共通の様式(登記申請書)があります。

そのため、不動産の相続の時に必要な登記申請書は、
どこの法務局に提出する場合でも、
全国共通で同じ様式で作成する必要があるのです。

ちなみに、不動産の相続手続き先は、
相続したい不動産を管轄している法務局となります。

次に、遺産分割協議書についてですが、
もし、亡くなった人の遺言書があれば、
基本、遺産分割協議書は必要のない書類となります。

なぜなら、亡くなった人の遺言書があれば、
原則、遺言書の内容通りに、
遺産相続手続きを進めることになるからです。

ただ、相続人全員が、遺言書の内容と違う内容で合意すれば、
その内容の遺産分割協議書を作成して、
遺産相続手続きを進めることも可能です。

また、亡くなった人の遺言書が無くても、
亡くなった人の銀行預金や株などの相続手続きでは、
遺産分割協議書は、絶対に必要な書類というわけではありません。

なぜなら、銀行や証券会社が用意する相続手続きの用紙に、
相続人全員が署名と押印をすることで、
相続手続き自体は可能だからです。

つまり、遺産相続手続きのための用紙と、
亡くなった人の出生から亡くなるまでの連続した戸籍謄本類と、
相続人全員の戸籍謄本類は、かならずどの手続きにも必要ですが、
遺産分割協議書については、そうでもない場合があるということです。

ただ、遺産の数が多い場合や、遺産の総額が多い場合、
あまり面識のない相続人がいる場合には、後々のことを考えると、
遺産分割協議書を作成しておいた方が、安心と言えます。

なお、不動産の相続手続きでは、
亡くなった人の遺言書が無い場合で、相続人が複数いる場合には、
基本的に、遺産分割協議書を法務局に提出する必要があります。

スポンサーリンク