この記事の監修者

行政書士・土地家屋調査士 寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
国家資格:行政書士、土地家屋調査士。
取扱い分野:相続全般。

経歴:開業以来17年間、相続に関する手続き業務を行っています。
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『 相続手続きを自分でしたいけど、
何から始めてどう進めたら良いのかよくわからなくて・・』
という方も多いのではないでしょうか?

相続手続きでは、期限があるものと、期限がないものがあるため、
まずは、相続手続き全体の流れと、各手続きの期限の確認が大切です。

その上で、期限のある手続きに注意しながら、
次の順番で進めて行くのが基本となります。

  1. 相続手続き全体の流れと、各手続きの期限の確認。
  2. 遺言書の有無と、相続財産の調査。
  3. 被相続人と相続人全員の戸籍謄本類を取得。
  4. 法定相続人を確定。
  5. 必要なら、「法定相続情報一覧図」を取得。
  6. 遺言書が無い場合、遺産分割協議。
  7. 必要なら、遺産分割協議書の作成。
  8. 金融機関や法務局などで各相続手続きを行う。

このサイトでは、「相続手続きを自分でする方法」について、
実際に各相続手続き業務を行っている行政書士が、
上記1~8の手順を具体的にわかりやすく解説しています。

相続手続きを自分でする方法

① 相続手続き全体の流れと各手続の期限の確認

相続手続きを自分でする場合、
各手続きの流れと期限を正確に知っておく必要があります。

内容期限手続き先
死亡届死亡後7日以内市区町村役場
遺言書の有無・相続財産・相続人の調査この結果によって相続放棄や限定承認を判断するため、できれば3ヶ月以内
遺産分割の協議遺言書が無くて法定相続人が複数の場合

② 遺言書の有無と、相続財産の調査。

遺言書の有無と相続財産の調査のイメージ
(遺言書の有無と相続財産の調査)

まず、故人の机の引き出しなどを中心に、
遺言書が残されていないか確認することが大事です。

なぜかというと、故人の遺言書がある場合と無い場合とでは、
その後の相続手続きの流れが大きく異なるからです。

また、遺言書の有無の確認と同時に行うと良いのが、相続財産の調査です。

最初の段階で相続財産の調査を「効率よく」、かつ「抜かりなく」行うことで、
その後の相続手続きをスムーズに進めることが可能になるからです。

「相続財産として探すべきものにはどんなものがあるのか」や、
「相続財産の調査方法」については、ここで記載すると長くなるので、
相続財産とは?相続財産になるものならない物」と、
亡くなった人の財産を調べる方法(財産調査)」で、
それぞれくわしく解説しています。

遺言書の種類としては、本人が自筆で書いた自筆証書遺言書、
公証役場で作成する公正証書遺言書があります。

近年では、本人が自筆で書いた遺言書を、
法務局で保管するという制度もできています。

③ 被相続人と相続人全員の戸籍謄本類を取得。

④ 法定相続人を確定。

⑤ 必要なら、「法定相続情報一覧図」を取得。

⑥ 遺言書が無い場合、遺産分割協議。

⑦ 必要なら、遺産分割協議書の作成。

⑧ 金融機関や法務局などで各相続手続きを行う。